夕方になると、モニターの文字にピントが合わなくなる。
最初は「疲れてるのかな」くらいに思っていたんですが、だんだん目薬を1日5回以上さすようになって、さすがにおかしいなと。
眼科に行ったら「VDT症候群ですね」と言われました。VDT症候群っていうのは、要するに「画面を見すぎて目がバグった状態」のことです。
そこから本気で目の疲れ対策を始めて、いろいろ試しました。効果があったもの、なかったもの、両方あったので正直に書いていきます。
同じように「最近目がつらいな」と感じているエンジニアの参考になれば嬉しいです。
なぜエンジニアは目が疲れるのか
そもそも、なんでエンジニアってこんなに目が疲れるのか。理由は結構シンプルです。
まず、8時間以上、50cm先の光る画面を凝視し続けるという時点で、目にとっては異常事態なんですよね。人間の目は本来、遠くを見たり近くを見たりを繰り返すようにできている。それが一日中、同じ距離にピントを合わせ続けるわけです。
しかもエンジニアの場合、ターミナルの文字やコンフィグの設定値を一字一句見逃さないように読む場面が多い。コードレビューやログ解析のときなんて、無意識にモニターに顔を近づけてしまうこともあります。
さらに厄介なのが、集中しているとまばたきの回数が激減すること。通常は1分間に15〜20回くらいまばたきをするらしいんですが、モニターを見ているときは5回以下まで減るというデータもあります。まばたきが減れば、当然目が乾く。ドライアイの原因はここにあったんですよね。

私が試した対策と効果ランキング

効果大:モニターの位置と距離を変えた
正直、これが一番効果がありました。
以前の私のデスクは、モニターがかなり低い位置にあったんです。ノートPCの画面をそのまま使っていた時期もあって、目線がずっと下を向いている状態でした。
目線が下がると、無意識に顔をモニターに近づけてしまうんですよね。結果、目とモニターの距離が30cmくらいまで近づいていることもありました。
モニターアームを導入して、画面の上端が目線の高さに来るように調整しました。距離は腕を伸ばしてギリギリ届くくらい、だいたい60〜70cmです。
これだけで、夕方の目の疲れが体感で3割くらい減りました。しかも、画面を見下ろさなくなるので首や肩の負担も同時に減るんですよ。一石二鳥どころか一石三鳥です。

モニターアームの選び方や設置の話は、デスク環境の記事で詳しく書いています。
https://ponflog.com/productivity-desk-environment-engineer/
効果大:ブルーライトカットメガネ
最初は完全に懐疑的でした。「ブルーライトカットとか、気休めでしょ」と思ってたんですよ。
でも、ものは試しだと思って3,000円くらいのやつを買ってみたら、想像以上に違いました。
具体的には、夕方の「目がしょぼしょぼする感じ」が明らかに減ったんです。退勤後に目が重くて何もする気になれない、みたいなのがなくなりました。
高いやつを買う必要はないと思います。3,000〜5,000円くらいのPC作業用メガネで十分効果は感じられるかなと。ポイントは、PC作業専用として1本持っておくこと。普段のメガネと使い分けると、「仕事モードに入るスイッチ」にもなります。
ちなみに、ブルーライトカット率は30〜40%くらいのものがちょうどいいと感じました。50%以上になると画面が黄色っぽく見えすぎて、色味が変わるのが気になる人もいるかもしれません。
効果中:モニターの輝度と色温度を調整した
意外と見落としがちなのが、モニターの輝度設定です。
買ったままの初期設定だと、たいていのモニターは輝度が高すぎるんですよね。明るい店頭で映えるように設定されているので、自宅やオフィスで使うには眩しすぎる。
やったことは2つ。輝度を部屋の照明と同じくらいの明るさまで下げる(白い画面を表示して、白い紙と並べて同じくらいの明るさにする)。色温度を5000K前後に下げる(少し暖色寄りにする)。
劇的な変化ではないですが、「目が楽になったな」という感覚はあります。特に夜間作業のときは効果を感じやすいです。
設定の変え方はモニターによって違いますが、だいたいモニター本体のOSDメニュー(物理ボタン)から変更できます。
効果中:20-20-20ルール
これはアメリカの眼科学会が推奨している方法で、20分ごとに、20フィート(約6m)先を、20秒間見るというものです。
要するに「定期的に遠くを見て、目のピント調整筋をリセットしましょう」ということなんですが、これが意外と効きます。
ただ、正直に言うと集中しているとまず忘れます。
なので、タイマーアプリを入れて20分ごとに通知が来るように設定しました。最初は鬱陶しかったんですが、慣れると逆にちょうどいい休憩のきっかけになります。
完璧にやれなくても大丈夫です。1時間に1回くらい、窓の外を10秒眺めるだけでも違います。大事なのは「同じ距離を見続ける時間を途切れさせる」ことなので。

効果小〜中:目薬
目の疲れ対策といえば目薬ですが、正直なところ対症療法だなという印象です。
眼科で処方されたヒアルロン酸入りの目薬は確かに効きました。ただ、市販の高い目薬を使っても体感差はあまりなかったです。
市販品を選ぶなら、防腐剤フリーの使い切りタイプがおすすめです。防腐剤が入っていると、頻繁にさす場合に角膜に負担がかかることがあるそうなので。
ただ、根本的な解決はモニター環境の改善です。目薬はあくまで「つらいときの応急処置」くらいに考えておいた方がいいかなと思います。
効果小〜中:モニターライト(スクリーンバー)
モニターの上部に取り付けるバータイプのライトです。モニターと周囲の明暗差を減らして、目の負担を軽減するという考え方の製品ですね。
正直、劇的な効果は感じませんでした。ただ、暗い部屋で作業するときには「あった方が楽かな」くらいの感覚はあります。
夜間にモニターだけが光っている状態だと、目の周りの筋肉が瞳孔を調整しようとして疲れるらしいんですよね。モニターライトはそれを和らげてくれます。
優先順位としては、モニターの位置調整とブルーライトカットメガネの後でいいと思います。余裕があれば導入する、くらいの位置づけですね。
やっても意味がなかったこと
ダークモードへのこだわり
一時期、すべてのアプリをダークモードにしていた時期があります。「黒背景の方が目に優しいはず」と思って。
でも実際のところ、白背景の方が読みやすい場面も多いんですよね。特にドキュメントを読むときや、長文のメールを読むとき。
ダークモードが合う人もいると思いますが、こだわりすぎるよりモニターの輝度調整の方がよっぽど効果的でした。
高い目薬を使う
「高い目薬の方が効くんじゃないか」と思って、1,500円くらいの目薬を試したこともあるんですが、安いものとの体感差はほぼゼロでした。
結局、一番効いたのは眼科で処方された目薬です。市販品で対処するよりも、つらかったらさっさと眼科に行った方が早いし確実です。
まとめ:最初の一手は「モニターを目線の高さにする」
色々と試してきましたが、一番効果があったのは結局モニターの位置を変えたことでした。
モニターアーム1つで、目の疲れだけじゃなく肩こりも改善する。数千円の投資で毎日の体調が変わるので、まだやっていない人は騙されたと思って試してみてください。
次に効果があったのはブルーライトカットメガネ。こちらも3,000円くらいで買えるので、費用対効果は異常に良いです。
エンジニアとして長く健康に働き続けるために、まずはこの2つから始めてみてはいかがでしょうか。
エンジニアの体のメンテナンス全体をまとめた記事はこちらです。
デスク環境の全体的な最適化についてはこちら。
https://ponflog.com/productivity-desk-environment-engineer/
デスクワーカーの体への投資についてはこちらも参考にしてください。